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教育・学生支援


札幌校卒業生と教員を含む研究グループの論文がアメリカ地質学会の雑誌「GEOLOGY」に掲載


 本学大学院を平成28年度に修了した平井康裕さん(現 国立研究開発法人海洋研究開発機構研究生・金沢大学博士後期課程)は、平成25年度に修了した吉田尊智さん(現 北海道仁木町立仁木中学校教諭)、札幌校 岡村聡教授、他研究者らと共同で取り組んだ研究成果が、平成30年2月24日(日本時間)付けでアメリカ地質学会の雑誌「GEOLOGY」に掲載されました。同誌は1973年に創刊され、地球科学全般の新知見や研究動向を掲載しており、地球科学の分野では権威ある国際雑誌とされています。
 この研究は、伊豆-小笠原諸島西部の海底に広がる現在活動中の背弧海盆に噴出した溶岩の採取・分析を行い、流入してきた熱いアセノスフェア(※1)の異常な高温によって、沈み込んだプレートが溶けていることを明らかにしたものです。※1 地下100 km前後から300 km前後までの、地殻の下のマントル内に存在する、地震波の伝わる速度が低下して柔らかい層のことをアセノスフェアという。
 今回の論文発表にあたっては、第一著者である平井さん及び第二著者である吉田さんが、本学在学中に研究した成果が活かされたものとなっており、当時両学生の指導教員であり、第三著者である岡村教授が、卒業・修士論文全体の記載・考察に関わりました。岡村教授は当時を振り返り、両名とも在学中から旺盛な研究意欲があり、研究成果を国内・国際学会において精力的に発表を行っていたとのことです。

○論文タイトル
 Breakdown of residual zircon in the Izu arc subducting slab during backarc rifting
(伊豆弧の背弧海盆リフト形成にともなって引き起こされる沈み込みプレートのジルコン結晶の分解溶融)

○研究成果の概要
 海洋研究開発機構 プレスリリース資料
『熱いアセノスフェアの流入が沈み込むプレートに高温をもたらす―日本海の成因解明につながる、マグマからの証拠を発見―』

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