教員の研究活動
音楽文化専攻作曲コース教員が、国際フォーラムで新技術を連続発表、札幌で音楽イベントを開催しました
岩見沢校音楽文化専攻作曲コースの北爪裕道講師(現准教授)が、世界的な音響・音楽研究機関であるIRCAM(いるかむ、フランス国立音響音楽研究所)が主催するIRCAMフォーラムにおいて令和6年中に2度の研究発表を行いました。
IRCAM Forumは、フランス・パリで毎年3月に開催される国際的な研究交流イベントであり、音楽・音響技術の最前線を担う研究者やアーティストが一堂に会する場です。令和6年は「30周年記念特別エディション」と銘打たれ、3月のパリ大会に加え、11月にもソウル大会が開催され、改めて発表題目の公募がなされましたが、北爪講師の令和6年3月のパリ大会での発表の発展版といえる新たな研究成果が、11月のソウル大会で選出されました。
ソウル大会では、パリで紹介したヘッドセット型のシステムをさらに進化させ、新たに開発したスタンド設置型の輪状スピーカーによる音響システムを発表しました。この改良により、鑑賞者が装着する必要なく、より自由に複数人で体験することも可能となりました。本研究は、音響技術とインタラクティブな音楽体験の革新に貢献するものであり、参加者たちからも高い関心を集めました。 また、11月のソウルでの発表後、北爪講師は12月12日〜24日にわたって、札幌文化芸術交流センターSCARTSにて「INTEG'Lab Festa(インテグラボ・フェスタ)〜音と光で遊ぶ最前線」を開催しました。ソウル大会にて発表したシステムを音響インスタレーションとして公共スペースで展示し、多くの来場者に体験していただきました。
さらに、首都圏から著名なアーティストや音楽家たちを招き、大人から子供まで最先端の技術を駆使したアートを体感できるコンサートやワークショップイベントを会期中多数開催しました。
- レーザー×映像×音響が描く空間アート
- 電子音響音楽演奏法 アクースモニウム
- 北爪裕道:KYO-EN─機械と人間のヴィルトゥオーゾ─
- サクソフォンマスタークラス
- ピアノ伴奏法マスタークラス 等
多彩なプログラムが行われ、岩見沢校の学生たちも演奏や運営に参加しました。
全日程合わせて1,000名を超える鑑賞者の来場があり、札幌や岩見沢を中心に、国内においての最新の研究成果や技術を駆使したアートを広く共有し、多くの人々に新しい音響技術や音楽・アートの可能性を体感していただく機会となりました。
ソウル大会での様子
NTEG'Lab Festa 北爪講師公演の様子
学生出演コンサート