教育・学生支援

未来の学び協創研究センター UDLラボ「MEET UDL2~CASTのUDLで新たなマインドセットを手に入れよう~」を開催しました

 令和6年6月22日(土)に、未来の学び協創研究センターのUDLラボは、「MEET UDL2~CASTのUDLで新たなマインドセットを手に入れよう〜」を対面及びオンラインのハイブリッド形式にて開催しました。
 本セミナーでは、同センターの川俣智路准教授および、同センター共同研究員のバーンズ亀山静子氏、中林浩子氏(下関市立大学)、竹前セルズ奈津子氏(セントラルコネチカット州立大学)が企画を担当し、学びのユニバーサルデザイン(Universal Design for Learning,UDL)に関する理論的な背景、実践報告、テクノロジーの活用、校内で実施するためのマネジメントなどについて、ウェブ掲示板Padletを介して議論が行われました。

 当日は、後藤泰宏センター長の開会挨拶の後、國嶋朝生氏(北海道公立中学校教諭)による『CASTが提唱するUDLとは?~UDLの101(基礎講座)~」と題した講演が行われ、その後、参加者がウェブ掲示板Padletを介して、質疑応答とディスカッションを実施しました。
続けて、竹前氏により『いつまでどこまでテクノロジー UDLにおけるテクノロジーとハンズオン』が報告されました。UDLの実践において、テクノロジーの活用はとても助けになるが、その際、いわゆる“アナログ”な方法とテクノロジーをどのように組み合わせることが最も学びやすい環境になるのか、実例を挙げながらのプレゼンテーションが行われました。
 さらに木村僚氏(埼玉大学附属中学校教諭)により「中学校の技術科でのUDL」の実践報告がありました。自身の授業のバリアをどのように認識していったか、それをどのようにして取り除いていったかについての詳細な報告がありました。
 午後からは、中林氏により「UDL実践のための校内運営」と題し、UDL実践を学校全体で取り組んだ事例について、そのプロセスや考え方、質疑応答では校内の課題の共有方法、研修時間の確保、教員のマインドセットの転換のために何を重視したか等について議論が交わされました。

 引き続き、髙原隼希氏(北海道公立小学校教諭)により、「GOALとWHYの設定を意識した社会科に関するUDL」の実践報告があり、GOALの設定が児童の認知的関与に大きく影響を与えること、GOALとWHYを明示し意識できるように教員が心がけることで、児童が学習者として大きく成長することが報告を通して示唆されました。
 最後に本セミナーのまとめとして、対面参加者とオンライン参加者に分かれ、登壇者を交えたUDLトークセッションを実施し、対面、オンラインの双方において、参加者同士の議論が活発に交わされました。

 このセミナーには、全国から現職教員、学生、教育委員会関係者、大学教員など300名以上の申込があり、参加者からは、「学習者として子供たちを成長させることが大きな目的だということを知りました。そのために、ゴールとWHYを設定したり、学習環境を整えたり、学び方を振り返ったりするということを学び、どの授業にも活かすことができることだと思いました。」「UDLの基礎的な部分から、具体的実践まで見せていただけたことと、パドレットでQ&Aがあったことが、学びの助けとなりました」などといった声が寄せられ、盛会のうちに終了しました。
 なお本セミナーの詳しい報告、資料、アーカイブなどはUDLラボのウェブサイトから公開されています。

 UDL ラボウェブサイト:https://udl-lab2023.my.canva.site/home

川俣智路准教授、バーンズ亀山静子氏

中林浩子氏

講演の様子

会場の様子

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