令和5年12月2日(土)に福岡教育大学で、第20回日本NIE学会が開催され、中平一義氏(上越教育大学)と野嵜雄太講師(北海道教育大学函館校)の共著論文「NIE を活用したメディアリテラシー研究-『ウクライナ問題』に対する伝わること・伝えることの認識から-」が、日本NIE学会研究奨励賞を受賞しました。
本研究では、「情報に対して伝わることと、伝えること」について、子どもに自らの認識を省察させ、その省察の状況を分析することにより、「直観的・感情的な思考(システム1)」と「論理的な思考(システム2)」がどのように形成、変容されるのかについて考察することを目的としました。
中学校1年生を対象とした授業では、ウクライナ問題を報じる見出しが新聞社によって異なることに着目しました。学習活動は①見出しに使われた類似する言葉の意味を調べ、②写真を基に自ら見出しを考え、③新聞記者が見出しに込めた意図を聞いた後、④自分が考えた見出しを再考させました。
子どもの中には深く思考し、省察し、事実と感情のはざまで迷いながらも批判的な思考やクリエイティブに創造することへとつながる活動ができたと考えられます。
以下、野嵜講師のコメント
NIE(Newspaper in Education)は教育に新聞を活用することで、子どもの学びを社会に開くことをめざします。今後も、NIEの研究、授業開発・実践に努めて参ります。