釧路校発達教育実践分野教育心理学研究室(浅井ゼミ)所属の4年生 山崎寛奈(やまざき ひろな)さんが、卒業論文の一環として「あいまいな喪失」をテーマとした絵本を作成しました。
あいまいな喪失とは、災害などで親しい人が行方不明になったり、両親の離婚で突然、片方の親と離れなければならなくなったり、親しい人が認知症などの影響で別な人になってしまったように感じるなど、誰しもが経験する可能性がある出来事です。それにもかかわらず、十分な普及啓発がなされていないだけでなく、幼い子どもへどのように伝えるかという視点が欠けていました。
岩手県出身の山崎さんは、東日本大震災を経験した自身の経験や、小学校教員、スクールカウンセラーへのインタビューを基に、小学校低学年でも「あいまいな喪失」を理解できる絵本を作成しました。
作成された絵本は広く活用していただきたく、Web上で公開しています。子どもはもちろん、大人の方も一緒に絵本を読むことで、自身もあいまいな喪失について考えたり、子どもと一緒に話すきっかけとして参考にしていただければ幸いです。教員をはじめとする教育関係者の皆さまにおかれましては、別れという日常では少し扱いにくいテーマではございますが、児童生徒が「喪失」「別れ」について考えるきっかけとして活用いただければ幸いです。