令和5年2月20日(月)、本学は株式会社内田洋行との共催で、ICTセミナー「北海道限定GIGA活用セミナー“冬”」を旭川工業高等専門学校にてオンラインと対面のハイブリッド式で開催しました。
前回の「北海道限定GIGA活用セミナー“秋”」に引き続き開催された本セミナーは、GIGAスクール2年目を迎えた北海道内の教育現場における優れた実例を紹介し、道内各地域に普及することを目的とし、知の発信拠点である大学と、ICT教育現場と連携した多数の実績をもつ企業との産学連携により実現したものです。
また本セミナーは、広大な面積を有する北海道ならではのICT教育における課題を解決するため、地域の特性にも着目しながら、セミナー開催という手法を通して地域の「ICTリーダー」を抽出し、ネットワークを広げることもテーマとして掲げているため、北海道教育委員会、旭川市教育委員会の強力なバックアップのもとでの開催となりました。
事業を企画推進した本学未来の学び協創研究センター 後藤泰宏センター長及び内田洋行北海道支店 麻野慎哉部長による開会挨拶の後、佐藤正範講師の「教育DXの現在地から、北海道の教育の未来像へ」という講演に始まり、本学附属旭川小学校 西條俊介教諭と菊池勇希教諭による実例紹介「ICTを活用した新しい時代の学校運営及び授業づくり」や、旭川市教育委員会「端末活用推進チーム」によるICT活用推進の取組、全国でも有数のICT先進区として名高い大分市教育委員会 上野真指導主事による取組、さいたま市教育委員会ICT教育推進係主任指導主事を経験されたさいたま市美園南中学校 宮内智教頭によるeポータルやデータ活用に係る学校現場を取り巻く環境の様子など、最新の学校ICT事情にフィットした事例紹介等、盛りだくさんの内容での進行となりました。
続いて、対面及びオンライン参加者も交えた質疑応答が行われ、教育現場での課題やその対応などをトピックに、活発で有益な討論がなされました。
このセミナーには現職教員、学生、教育委員会関係者、大学教員など、現地参加27人、オンライン参加195人の参加がありました。参加者からは「田舎なのでなかなか情報もなく、活用方法に困っていたので助かる」「旭川の事例と推進者を知ることができてよかった」「各管内で開催してほしい」等の声が多数寄せられ、教育現場からは具体的な実例紹介や研修の機会に加え、所謂学校間を超えた「横のつながり」が望まれていることがわかりました。
セミナーのファシリテーターである佐藤正範氏は「旭川市を中心とした取り組みから、学習データや生活ログを有効活用することが教育の質を向上させ、教職員の校務支援や労力軽減につながることが確認できた。」とセミナーを総括しています。
本セミナーは、地域の特性に焦点を当てるため、札幌地区を除く地域での開催が計画されており、今後も道内各地での開催が計画されています。