今年度、羅臼町の教育行政執行方針に知床未来中学校への教員研修において附属釧路義務教育学校後期課程と連携して授業力向上を図ることが明記されました。これまでの本校が実施してきたオンラインでの教員研修支援をはじめ、社会科や保健体育科授業への本校教員による出前授業及び授業相談会などの研修支援事業の成果が、羅臼町教育委員会に高く評価されたことを表しています。道東の多くの学校に共通する課題は、初任教員や若手教員の割合が高いことと、同時に日常的に専門教科に関して研修する機会が求められていることです。
今年度実施した研修支援は、公教育に求められる教員研修に対して附属学校から二つのモデルを提示することです。一つ目は、保健体育科において、先ず本校教員が出前授業及び授業相談を行い、それを受けて公立校教員が当該校の教育研究会において研修成果を公開授業として発表し、本校職員が助言を行う形で支援するもの。二つ目は、数学科において、公立校の数学科教員が、附属学校にて本校生徒を対象に本教教員との協議のもと授業実践研修(出稽古研修)を一週間行い、その研修成果を同じく当該校の教育研究会にて公開し、さらに本校職員が事後分科会にて授業分析と評価・助言を行う支援の二つです。
双方とも、当該校や教育関係者、当該教員から「これまでの授業研修の中で、一番充実し自身の成長が実感できる」などの評価を頂いています。ますます、附属学校が地域の「子どものいる教員研修支援センター」として存在意義を発揮できる可能性を強く感じています。