令和2年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から学校行事等の通常の教育活動が制限又は中止するなどの対応が求められました。そのような状況の中で附属函館中学校では、総合的な学習の時間「探究」を核とした教育課程の組織化に取り組んでおり、このコロナ禍でもその継続と発展を目指しました。特に、学校の学びと実社会との関連を深め、子どもたち一人一人に探究の「種」を蒔くことを目的とした生徒向け連続講演会「ツキイチプロジェクト」は、これまでは対面で実施してきたすべてをweb会議システムの活用によるオンラインにて実施しました。こうした遠隔教育のシステムを活用した新しい学習形態への挑戦は「講演会は対面で一箇所に集まって行うもの」という既成概念を壊し、講師や生徒、教員にとって多くのメリットを持つものであることを教えてくれました。
蛇穴学長をはじめ、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント、Google for Education Japan、日本航空株式会社、東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター 丹羽淑博 氏を講師に招き、普段は見聞きすることのできない興味や関心を高める話が視聴するとともに、生徒一人が一台の端末を持つという環境を活用した質疑応答など、双方向性のある講演会を工夫し、学校での学びとの関わりや内容の理解・発展につなげることができました。