名誉教授 佐 藤 昌 之(さとう まさゆき)氏
(享年84才)
本学名誉教授、元釧路校教授 佐藤 昌之 氏は平成28年6月19日に逝去されました。
同氏は昭和6年10月28日北海道釧路市に生まれ、昭和29年3月北海道大学教育学部を卒業、昭和29年5月から昭和37年4月まで財団法人東京フィルハーモニー交響楽団、昭和37年6月から昭和39年4月まで日本管楽器株式会社指導部講師として在職されました。その後、同年4月北海道学芸大学講師釧路分校に採用され、昭和41年10月に北海道教育大学助教授、昭和53年4月同教授に昇任し、平成7年3月停年により退職、同年4月北海道教育大学名誉教授の称号を授与されました。
この間、同氏は合奏、音楽理論、および金管楽器の担当教員として学生の教育指導に鋭意専心し、道東地域のみならず全道において、その深い学識と豊かな指導力をもって幾多の有為なる人材を教育界に送り出し、釧路校の発展、地域の教育振興に多大な貢献をされました。
また、同氏は研究者としての精進を重ね、演奏活動を中心とした学術研究上数多くの優れた業績を挙げられました。同氏の研究は、交響吹奏楽に関連するものであり、その中でも特に合奏と指揮の研究でした。釧路校の場合は、弦楽器指導の常勤教員がいないこと、また弦楽器経験の学生が殆どいないことなどから、管楽器中心の合奏にならざるを得ませんでしたが、合奏の主体にリコーダー合奏を取り入れるなど、さまざまな努力や工夫をされました。
さらに、地域社会への貢献も大きく、釧路地区吹奏楽連盟理事長、釧路市文化審議委員の職を務め、釧路市開基百年記念式典の際には、釧路市からの委嘱により混声合唱・電子オルガン管楽合奏のためのカンタータを作曲するなど、北海道及び道東の音楽界、並びに吹奏楽界の発展に寄与されました。
このような同氏の功績に対して、平成26年11月3日には瑞宝中綬章を受章されました。
ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。