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訃報

准教授 村 田 芳 久 氏
(享年55才)

 本学旭川校准教授 村田 芳久 氏は平成28年2月8日に逝去されました。
 同氏は、昭和37年10月3日北海道札幌市に生まれ、昭和60年3月筑波大学体育専門学群を卒業、昭和62年3月同大大学院修士課程体育研究科健康教育学専攻を修了後、札幌医科大学生化学第一講座研究生を経て、平成3年4月に本学旭川分校講師として採用されました。
 その後、平成5年4月に助教授へ昇任され、以来、旭川校芸術・保健体育教育専攻の教員として、生涯スポーツならびにスポーツ教育の領域を中心に、多くの優秀な人材を育て、世に送り出されました。
 同氏は運動生理学及び栄養生理学の分野を専門とされ、基礎から応用まで、さらには実践的な研究まで行ってこられました。基礎研究では、肺胞の表面張力を減少させる肺サーファクタントに着目し、その主要な構成要素であり、栄養摂取とも関連が深いリン脂質やアポ蛋白の果たす代謝調整機能について解明されました。また、実践的な研究としては、食生活改善や、子ども達の体力づくりに向けた学校教育現場での取り組みなどの調査研究にも力を注がれ、子どもの健康や体力向上のための指針を策定し、報告集等を通じて様々な提言をされました。さらに、ジュニアアスリート向けの食生活改善を意図した栄養教育や健康づくりのための活動や実践的プログラム等を精力的に展開し、それらの有意義な研究成果を国内外の著名な学会誌や学会等で公表されてきました。
 また、教育活動では、健康や体力向上をテーマに、常に運動やスポーツの意義と、その価値を学生に理解させるよう努め、授業の中ではテーマに沿った課題を提示し、学生の主体的な学びを基本に置きつつ、討論を通じて学生に気づきを促すような工夫をされ、高度な専門知識を基盤とした問題解決能力あるいは教師としての実践的指導能力を学生に習得させたいという強い信念も感じられました。
 同氏は、25年間の永きにわたり、教育者、研究者として、大学の教育・研究に多大な貢献をされました。
 ここに、故人を偲び、謹んで哀悼の意を表します。




名誉教授 長 澤   徹 氏
(享年68才)

 本学名誉教授、元釧路校教授 長澤 徹 氏は平成28年2月13日に逝去されました。
 同氏は、昭和22年9月18日北海道札幌市に生まれ、昭和46年3月日本大学工学部を卒業、同年4月から1年間尚志学園日本女子工業高等専門学校講師を勤め、昭和48年4月から昭和49年3月まで北海道大学工学部研究生として在学、同年4月同大学大学院工学研究科機械工学第二専攻修士課程に進学、昭和51年3月に修了し、同年7月北海道大学工学部助手に採用されました。その後、昭和53年4月北海道教育大学釧路分校助手に転任し、昭和55年4月講師、昭和57年4月助教授、平成7年4月教授に昇任し、平成25年3月31日定年により退職、同年4月北海道教育大学名誉教授の称号を授与されました。また、平成26年4月には同大学の教員養成課程改革に伴う札幌校の新たな専攻の設置準備のため特任教授として採用されました。その後、体調を崩したため退職し療養されておりましたが、平成28年2月13日脳出血により逝去されました。
 この間、同氏は、技術科教員として機械工学及び技術科教育法に関わる講義を担当し、その豊かな学識と真摯な人柄及び指導力をもって学生の教育指導に鋭意専念し、特に道東地域において幾多の有為なる人材を教育界に送り出し、釧路校の発展と地域の教育振興に多大なる貢献をされました。
 研究においても、専門の機械材料学や機械に関する教材研究において継続的な研究を重ね、優れた業績を残されました。代表的な業績として、研究初期における片持ち長方形板の三次元応力解析の内部応力分布の研究、切欠きを有するセルロースアセテート板の破断強度に関する研究、アイスランパートの生成機構を、弾性論を用いて近似した研究などがあげられます。
 地域社会への貢献も大きく、釧路市の地球温暖化対策地域推進計画の検討委員長及び委員を務めるなど、オホーツク圏の環境保護や環境教育の発展に寄与されました。
 このような同氏の功績に対して、平成28年2月13日には瑞宝中綬章を受章されました。
 ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。

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