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概要

教育大学園情報誌31号

な題材は、子どもが“いいこと”を思いついて笑顔になる場面に直接立ち会っていけるので、私が図画工作の授業をやっていて、造形遊びが好きだと思える大きな理由の一つです。―学生に身に付けてほしいことは? 表現及び鑑賞の活動が中心なので、実際に活動を通して知り、図画工作を子どもに絵や作品をつくらせるための授業だと捉えるのではなく、そこから子どもがどのようなことを学ぶのかということを考えてほしいです。さまざまな教科には、それぞれ活動を通した学びというのが必ずあり、それが子どもの未来をつくっていくということを、図画工作の窓から見てもらいたいと思っています。―図画工作の授業をするとき、学生に大切にしてほしいことは? 一番大切にしてほしいことは、子どもたちが、先生の図画工作の授業を受けて楽しかったとか、面白かった、先生に会えてよかったと思う、心に残るような図画工作の授業を考えるということです。失敗をしても何度も試したり、時間を忘れて夢中になって取り組んだりという経験を子どもたちにたくさん積ませてほしいです。今回、主担当の花輪先生にお話をうかがいました。―講義内容を教えてください。 基本的には、図画工作という教科の内容を知ってもらうための講義です。表現及び鑑賞の活動が中心の教科なので実技を伴ったり教材の試作をしたりという活動が多くなると思います。―講義で重要視している題材は? いわゆる造形遊びというのは、日本独特の図画工作の表現領域の中の分野なので、作品をつくることを目的とするのではなく、材料と関わりながら造形的な見方考え方を働かせたり、感性を働かせたりしながら取り組める題材です。例えば画用紙の上でビー玉を転がし、ビー玉の軌跡をつけるものや、2万個の紙コップを材料として捉え、重ねたり、つんだり、並べたりといった行為性に働きかけている造形行為そのものを目的としている活動を重要視しています。これは上手な絵が描けることよりも今学校現場では求められていると思います。また、そのよう札幌校・図画工作・美術教育分野主担当 花輪 大輔(はなわ だいすけ)先生北海道教育大学大学院教育学研究科修士課程修了。2006年より本学附属釧路中学校教諭、2012年より札幌校着任。日本実践美術教育学会理事などを務めている。※その他に、佐藤昌彦先生、李知恩先生のお二人も担当されています。PROFILE[ 初等図画工作 ]専攻問わず多くの学生が参加している講義。実際に作品づくりに取り組む場面が多く、学生から人気が高い「初等図画工作」、どのような講義なのかのぞいてきました。「楽しかった!」そんな図工を目指してこの授業を受けてみた感想を教えてください講義を受講する前まで図画工作は作品をつくる単純な授業だと思っていたのですが、教員として子どもたちの自由な発想を妨げないような工夫すること、作品を鑑賞する際の指導の仕方など、奥が深いことを知りました。子どもたちが自分を自由に表現することの大切さを、実践を通して学ぶことのできる講義でした。(理数教育専攻・理科教育分野・宮本 大輝)札幌校[前期]人気講座紹介Po p u l a rLe ctur e|POINT|インタビュアーの声札幌校・教員養成課程・芸術体育教育専攻・図画工作・美術教育分野2年山縣 まる子(やまがた まるこ)久々にクレヨンや色画用紙にさわったり、友達と会話をしたりしながらとても楽しかったです。できあがった作品は学生それぞれの個性が出ており見ていてウキウキしました。将来、こんな気持ちを子どもたちと一緒に感じることができたら素敵だなと思いました。講義で熱弁する佐藤昌彦先生作品づくりに取り組む学生20