ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

教育大学園情報誌31号

11 Autumn/Winter 2019 No.31 講義が終わる時間にほとんどいなくなって、部活動の人が残るくらいになりましたね。前はもう少し研究室で実験や調べ物をしてみんなが残って夜まで活気があった。今はみなさんアルバイトがあり一泊で何かするときは一カ月前くらいに言わないと「その日はいけません」と言われてしまうのですよね。きっとみんなある程度生活のために必要ではあるけれど、アルバイトに行くことになって大学に遅くまで自由に残って活動できなくなっているなと感じます。玲 我々が大学生の頃は研究室に主みたいな人がいましたよね。そういう雰囲気ではなくなってきていますね。藤 移転当初と現在で何か変化があれば教えてください。玲 お店では初期の方が学生さんも多くて、大人っぽく振る舞いたい学生さんが入学してはじめて喫茶店に入ってコーヒーを飲むというイメージがありました。最近はもう喫茶店の文化がわからなくて困って「好きなところに座ってください」って言うと座ってくれるという感じに変わってきたと思います。でも最近また学生さんが少し増えてきてうれしいです。裕 学生さんが大人になりましたね。実は僕は退職と同時に、北教大の方で図書館学の非常勤講師を十年くらいやっていました。百五十人くらい受ける子がいて、服装とか学校の先生は教えるだけでなく身をもってやらなければならないことがあるよとたくさん言いました。そんなことやっていましたが今の学生さんたちはすごくきちっとしている。そして専門的なことももちろんだけれど自ら学ぶ、情報を取り込む、情報をいかしていくかも大切にしていました。だから教えていない今は自ら学ぶという大事なところが身に付いているのかなと心配に思います。並 街の様子が変わったというのはありますよね。最初は駅から出た時大学が見えていたから、見えるのになかなか着かないという感じだったし、歩道橋を越えると左側は全部空き地で、移転当時、春先はひばりの声を聞きながら通っていましたね。あと学生さんが今は移転当初からの変化02藤 最後にこれからの札幌校、学生への期待を教えてください。玲 私の立場で言えば、あいの里には古いお店は少ないですけれど、あることを認知してきてもらいたいのが一番ですね。それといろいろなお祭りの企画においてサークル活動でご協力していただけるとありがたいです。裕 学校の先生になったら授業をどうするとかでなく、まずこの地域に住んでいる子はどういう子なのだろうとか地域を見る目を養わなければならないと思います。そのために、地域の店とかお祭りとかに足を運んでみてほしいです。そして教育フォーラムなどで学校の姿を地域の人に見せて、先生方だけでなく地域の人と共に子どもを育てるのが大切だと思います。あとはいろんな会があるから学生さんに入ってもらって若い力が活躍してほしい。並 自分の時間を大切にしてほしいです。限られた四年間でただ大学に来てアルバイトしてということでなく、やっぱり自分で何か取り組みたいものを見つけてそのなかで学ぶことがたくさんあるので、そういうことに目を向けてほしいです。その一つに地域の活動に行ってみるとか、それから、教員ということで考えると、いろいろな学校とか団体で行っている教育に関わる研究会とかフォーラムとかにも行ったことがないと思うから行ってみてほしいです。大学の中にとどまるのではなく、もっと外に行って実際にいろんなものを見聞きするというのが大事なので、そういう気持ちで積極的に取り組んでほしいです。これからの期待03インタビュアーの声札幌校・教員養成課程・言語社会教育専攻社会科教育分野2 年藤田 あい(ふじた あい)今回、取材をしてあいの里と札幌校のつながりを改めて知ることができ、そして今まで知らなかった札幌校の歴史を知る良い機会となりました。今回のお話を踏まえて札幌校の学生として皆さんがお話してくださったような学生を目指していきたいと感じました。札幌校の今後を考える3人「手風琴」との関わりを話す吉田玲子さん