ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

教育大学園情報誌30号

旭川キャンパス理科教育専攻二年生越田 未都紀さんこし だ   み つ き北翔大学生涯スポーツ学部スポーツ教育学科三年生横野 佳史さんよこ の  よし ふみもらうことを目指しています。―具体的な取り組みを教えてください。 フィールドワークを通して、旭川校構内の身近な自然や保全すべき自然について学ぶための場の提供を目指しています。他大学、他専攻、そして地域の方々にも参加してほしいですが、現在までの参加者は学内に留まっています。広く興味を持ってもらうために、告知に力を入れています。―これまでの観察会のコンテンツを教えてください。 第一回は、四つ葉のクローバーの葉の模様の遺伝的な仕組みを取り上げました。第二回では、ヤマブドウのジャムを試食しました。第三回では、オオウバユリの種子がグライダーのように風に舞う姿を見ました。第四回では、クリスマスツリーとして使われるドイツトウヒなどの樹木が旭川校には植えられていることを勉強しました。自分の目で対象の植物を観察することでしか得られない知識があります。ですから、観察会は運営する私たちにも学ぶ機会を与えてくれる、有益なものです。―Twitterやブログの反響の方はいかがですか? 活動を広げるために、Twitterやブログで活動や構内の自然についてお知らせしています。しかし、手応えはいまひとつです。参加者の次の人、次の人、とつなげられるようにしていきたいです。ツイッターアカウント:@flora_hozen―最後にこれからの活動予定と目標を教えてください。 保全活動の内容や意義を、少しでも多くの人々に伝えたいです。私たちの自然観察会に、多くの人に足を運んでもらいたいです。そのために、身近な雑学的なものから専門的な内容まで、幅広い層の方々にアピールできる魅力あるコンテンツを模索しています。これまで行ってきた構内の保全活動も継続していきます。―活動開始のきっかけを教えてください。越田さん 活動を始めたのは昨年度です。私は一年生の時に、国立青少年教育振興機構主催のボランティアミックスキャンプ(富山県立山町)に参加しました。そこでは、ボランティアを行う上での楽しさや悩みを共有することも試みられました。その経験を自分の活動にも取り入れようと、ボラネクを設立しました。多様な視点からいろいろな企画を行うために、他大学や異なる分野のメンバー構成です。横野さん 私がボラネクに参加したきっかけは、「大学在学中に自分の自信につながるようなことをしよう」と思ったことです。そのとき、越田さんたちが北海道のボランティアのネットワークを作りたいと言っていて、興味を引かれて参加しました。―活動はどのようなものでしょうか。越田さん ボランティアに取り組む個人や団体の交流をプロデュースしています。昨年インタビュアーの声旭川校・教員養成課程・理科教育専攻2 年杉森 琉奈(すぎもり るな)の第一回に続いて、今年も国立大雪青少年交流の家で行います。この催しは、一泊二日でレクリエーションや研修会などを行い、参加者の相互理解を促すことを目的としています。私自身は日高、大雪、東京などで行われているボランティアサークルの交流事業に参加しています。―活動の成果を教えてください。越田さん いろいろなボランティア団体から貴重な話を聞けたことです。人と人とのつながりによって、各団体の活動の幅が広がったことも収穫です。横野さん ボラネクの活動に参加してから意欲が高まり、全国規模の法人ボランティア交流会にも参加しました。国内の多様なボランティアと話したことを、持ち帰ってボラネクにも活かすつもりです。―この活動の魅力とはどのようなものでしょうか?越田さん 私は教育大生として、主に子どもたちを対象に活動してきました。ボラネクの活動を通じて、特別支援の専門家、被災した方や年配の方など、さまざまなボランティア団体と交流できました。そこでのいろいろな人との関わりが、教育大生だから子ども対象のボランティアを行う、といった私のボランティアの概念を変化させてくれました。多くのボランティア仲間と接点を持ち、新しい視点を得られることがこの活動の魅力だと思います。―これからの活動予定を教えてください。越田さん 二〇一九年三月二十二日に、ボランティア団体の交流イベントを開催します。北海道でボランティア活動を行っている学生同士のつながりを深めたいですし、ゆくゆくは社会人団体や高校生のボランティアも巻き込んで、もっと充実させたいですね。自然観察会に参加したり、ボランティア活動の様子を見せてもらったりしながら取材しました。団体としてだけでなく、メンバーの一人一人がそれぞれの目標に向かって努力をしていることがわかりました。今後の活動のさらなる発展に期待したいです。VOLUNTEERNEXT STAGE(通称ボラネク)02ボラネクの集合写真。国立大雪青少年の家にて。7 Spring/Summer 2019 No.30