ブックタイトル教育大学園情報誌28号
- ページ
- 5/24
このページは 教育大学園情報誌28号 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 教育大学園情報誌28号 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
教育大学園情報誌28号
チームみんなで協力して練習す。顧問の大山先生には委員会や事務的な仕事をお願いしていて、実際の部の運営や練習の方針は、部員全体のミーティングで話し合って決めています。絶対的な指導者(監督やコーチ)がいると、極端な例として「監督の好きな野球」をしなければ試合で使ってもらえず、望まない育成方針を強要されることもあります。岩見沢校硬式野球部ではそういうことは一切無く、”自分たちの考えた野球“を部員みんなでつくっています」 リーグ前やシーズンの節目などには、部員全員が集まって全体の方針を固めるミーティングを入念に行います。四年生から一年生まで意見を出し合い、戦術論やスポーツ心理学といった講義で学んだことを活用しながら、トレーニングの内容や試合への目標、個人の反省や目標に至るまで、真剣に話し合うそうです。真剣であるが故に、意見のぶつかり合いが起こることも多々あるのだとか。 四年生が引退し、現在部員は二十七人(内マネージャー二人)。少ない人数だからこそ、協力し、チームの力を高められると語る主将 佐藤さん。練習の取材時も、声を掛け合いながらの和気あいあいとした練習風景を見ることができました。投球、捕球の練習をする隣で、バットの素振り。各自が自分に必要だと思う練習に没頭する姿がありました。グラウンドの使えない冬季になると、部員が集まって行う週五日の部活動は週二日に減ります。減った替わりに増えるのは、個人の練習時間です。各自が自分の課題を見出し、克服するための時間として、自主練習に励んでいます。この冬季の時間が、春の結果につながる重要な個々の鍛錬期間なのです。 佐藤さんは最後に主将としての意気込みを次のように語ってくれました。「今までの先輩方の代には、スター選手がそろっていました。ある種の”個の力で引っ張る野球“だったと思います。そんな先輩方が引退した今、自分たちの代は、個の力に偏らない、チーム全体の力で引っ張っていける野球にしていきたいと考えています。最近は、初めての冬を過ごす一年生と、目標や日々の過ごし方についてよく話すようにしています。信頼関係というか、”仲が良いチーム“の強さがあると思います。人数が少ないからこそ、みんなと話し合えて、一致団結できる。それが僕たちの強みだと思います」 二部リーグから一部リーグへの昇格は、歴代の先輩たちから続く悲願です。これまで、一部にあと一歩届かない歯がゆい思いを続けてきています。一部昇格と一部残留、この目標に向けて、今日も彼らは野球に熱中しているのです。「自分の野球」を部員一人一人が考え、団結することで「自分たちの野球」をつくり出す。その土台があったからこそ、昨年の目覚ましい活躍がありました。これから彼らはどんな活躍を見せてくれるでしょうか。二〇一八年は、岩見沢校硬式野球部のチームの力にぜひご注目を!硬式野球部の練習を初めて取材しましたが、改めて運動部の身体能力に感動。筋肉のしなりとバネ、投球時の見事な緩急。一つのマシンのように連携して動くチーム。感動して思わず記事の文面も熱くなってしまいました(笑)。レポーターの声03 02岩見沢校・美術文化専攻・津田 光太郎(つだ こうたろう) 美術・デザインコース・油彩画研究室4年岩見沢キャンパス試合時のミーティング風景(2017年春)「自分たちの野球」で、夢をつかむ少数精鋭、だからこそできること各自で自分の課題克服のための練習をしています5 Spring/Summer 2018 No.28