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訃報

藤 井 英 嘉(ふじい ひでよし)氏
(享年87歳)

 本学名誉教授、元学長 藤井 英嘉 氏は、令和5年11月30日に逝去されました。
 同氏は、昭和12年6月10日福岡県に生まれ、昭和35年3月に東京教育大学体育学部体育学科を卒業後、北海道公立学校教員等として勤務された後、昭和43年7月北海道教育大学講師釧路分校に採用され、昭和46年4月助教授に昇任、昭和54年10月教授に昇任、平成5年4月函館校に配置換となりました。平成7年8月北海道教育大学長に昇任、平成11年8月任期満了により退職し、同年8月27日北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
 この間、同氏は、永年にわたり体育学研究の向上・発展及び学生の教育、指導に鋭意専心されるとともに、スポーツの歴史的背景を探る研究に取り組まれました。
 同氏は、平成5年4月1日函館校に配置換となり、新設時にあって、運営体制が十分に確立していない大学院保健体育専修の研究指導及び講義担当教員として、その運営に積極的に参画し、同分校大学院の運営体制の確立及び同専修の大学院生指導体制の基礎作りに尽力されました。
 研究においては、過去のスポーツの用具を再生、運動を再現する実験スポーツ史という試みは、我が国はじめての手法として、スポーツ史学会では高い評価を受けました。また、少数民族の伝統遊技と日本とりわけ北海道における伝統遊技を比較するとともに、当該地域のフィールド・ワークを中心に研究を進められました。
 学会においては、日本体育学会評議員、北海道体育学会理事、スポーツ史学会理事、同会長に就任し、学会の運営に尽力し、発展に大きく貢献されました。
 また、通算8年間代議員、昭和63年12月から4年間にわたり釧路分校主事として同分校の整備拡充に尽力され、さらに、平成7年8月北海道教育大学第10代目の学長として大学の管理運営の先頭に立ち、豊かな学識と識見をもって、教員養成大学の目的・使命に対する深い認識に立ち、教員養成大学としてあるべき姿の実現に努力され、本学の充実発展に尽力されました。
 その業績は、大学院修士課程の整備、新課程の改組・再編、教員養成課程に全国初の社会人特別選抜の導入、教育系大学初の編入学の導入、国際協力事業団エジプト教育協力プロジェクトへの参画等、多大な貢献を果たされました。
 ここに、故人を偲び謹んで哀悼の意を表します。

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