大 塚 夏 生(おおつか なつお)氏
(享年92歳)
本学名誉教授、元岩見沢校教授 大塚 夏生 氏は、令和5年4月1日に逝去されました。
同氏は、昭和5年6月20日北海道札幌市に生まれ、昭和24年3月北海道第一師範学校を修了し、昭和25年3月札幌音楽院本科を修了後、昭和29年3月北海道大学教育学部教育学科を卒業されました。北海道札幌市公立学校教員として勤務されたのち、昭和30年4月北海道学芸大学助手釧路分校に採用され、昭和31年7月に岩見沢分校に配置換となり、その後、講師、助教授を経て、昭和52年4月北海道教育大学教授教育学部岩見沢分校に昇任されました。平成6年3月定年により退職、同年4月、北海道教育大学名誉教授の称号を授与されました。
この間、同氏は専門である音楽学の研究に精励し、学術の振興に貢献するとともに、学生をよく指導し、教育界を始め各界に優れた人材を送り出すことに尽力されました。
同氏は、専門である音楽学の分野で多くの業績がありますが、中でもドイツ音楽文化史の研究には特筆すべきものがありました。ドイツ民族の古代から現代を鳥瞰し、その心根を単に音楽作品のみならず、歴史、文学、美術、建築、宗教等から総合的かつ具体的に掘り起こした研究を行い、「J.S.バッハへの道:ドイツ・バロック音楽の栄光」は、大学のテキスト指定図書に採用されたほか、日本音楽学会、日本美学会や教育界での高い評価を受けました。
また、同氏の業績は、著書、学術論文に限らず、札幌新音楽集団「群」の企画運営、作品の発表、ピアノ演奏、さらに評論にも及ぶなど多岐にわたり、音楽学研究者として、北海道の音楽文化に多大な影響を与えました。特に、札幌新音楽集団「群」については、設立委員として昭和45年の立ち上げ当初から関わり、以来、長年、同団体の中心的な役割を担われました。
さらに、同氏は大学の管理運営面にも深く貢献されました。昭和60年から2期4年間、全学の代議員としてその重責を果たし、岩見沢校においても、常務委員長や就職対策委員長、大学院設置委員等を歴任するなど大学の発展に寄与されました。
ここに、故人を偲び謹んで哀悼の意を表します。
米 谷 元 捷(よねや もとかつ)氏
(享年82歳)
本学名誉教授、元函館校教授 米谷 元捷 氏は、令和5年4月22日に逝去されました。
同氏は昭和16年4月8日、北海道に生まれ、昭和39年3月東京教育大学体育学部を卒業し、東京豊島岡高等学校教諭、函館大学嘱託講師、助手、講師、北海道函館東高等学校教諭として勤務された後、昭和49年4月北海道教育大学講師教育学部函館分校に採用され、昭和52年10月助教授に昇任し、昭和62年4月教授に昇任されました。平成19年3月定年により退職するまでスポーツ科学の教育・研究に尽力し、その功績に対し同年4月に北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
この間、同氏は永きにわたり本学の教員として教育研究に携わり、多くの有為な人材を社会・教育界に送り出すとともに、本学の管理運営に積極的に参画し、その発展充実に多大な貢献をされました。
研究においては運動の動作及び技術を分析し、トレーニング理論と関連づけて、種々の指導に生かす方法と小学校における体育教材化の研究に貢献されました。また、同氏は陸上競技選手として活躍し、指導者としても学生の課外活動団体である陸上競技部の発展に尽力し、優秀な陸上競技選手・指導者の育成に努められました。
本学の管理運営にあっては、各種役職員として卓越した洞察力と実行力を発揮され、学生委員会委員長、就職対策委員会委員長、附属函館中学校校長、教員養成課程運営委員会委員長、大学院教育学研究科入試委員会副委員長、教育実習委員会委員長、学生の人権擁護委員会委員長を務め、重要な責務を果たされました。
ここに、故人を偲び謹んで哀悼の意を表します。