2020年度に本校の修士課程を卒業した藤岡健人さん(現在 札幌市立札苗北中学校の理科教員)が、2022年度日本鳥学会内田奨学賞を受賞しました。本賞は、優れた鳥類学の論文を発表し、奨励が当該個人の研究活動の発展に大いに寄与すると判断されたものに授けられるものです。
藤岡さんは修士の研究成果として3本の論文を発表し、うち2本は筆頭著者の論文でした。
1. 藤岡健人・森本 元・三上 修 (2021)
北海道におけるカラス類の電柱への営巣:撤去にかかるコストの算出と営巣数の多い地域の環境要素の解析.日本鳥学会誌 70: 125–130.
2. 藤岡健人・森本 元・三上かつら・三上 修 (2021) カラス類は都市緑地から遠い電柱に営巣する傾向があるのか.日本鳥学会誌 70:153–159.
3. 廣部博之・藤岡健人・三上 修 (2021) カラス2種の生息環境,利用空間の高さ,および行動個体数の違い.Bird Research 17:A21–A29.
これらの論文において、都市部におけるカラスと人との軋轢の把握と解決策の提案に貢献する点が評価されました。また中学校の理科教員として、生徒へ鳥類学を普及していくことも期待されています。