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附属学校(園)


「子供たちのかけがえのない命を守るために」
 ~4校園合同避難訓練の実施

 いまだに鮮明な記憶として残る大津波のニュース映像。住宅や自動車が、模型のように、大津波に流される映像は、脳裏から離れません。2011年3月11日、東北地方で大地震が発生し、多くの命が失われました。いつ何時、そのような大地震が、私たちが住む町で発生するか、わかりません。そのような大地震が発生した際に、我々教職員は子供たちの命を守ることができるのだろうか。そんな疑念を払拭するためにも、日頃から危機意識をもち、有事を想定して訓練することが必要であると考えます。

 附属函館小学校では、毎年、地震・火災・不審者侵入を想定した避難訓練を実施しています。避難訓練を通して、避難の仕方を確認するだけでなく、子供たちと教職員の危機意識を高めることを目指して取り組んでいます。ただ、万が一、冒頭で述べたような大地震が発生した場合、附属函館小学校が単独で行動するのではなく、隣接する附属函館幼稚園、附属函館中学校、附属特別支援学校と連携し、情報を共有しながら、状況をより正確に把握して行動した方が、より安全な避難が可能になります。
 そこで、8月30日(火)に、9月1日の「防災の日」を迎えるにあたり、附属函館幼稚園、附属函館小学校、附属函館中学校、附属特別支援学校の4校園合同で、避難訓練を実施しました。この取組は、子供たちのかけがえのない命を守るための初めての試みです。震度6の大地震が発生し、津波注意報が発令されたことを想定した避難訓練です。副校長の放送による指示の後、子供たちは、防災用ヘルメットを着用し、教職員の誘導のもと、各校園の校庭やグラウンドに避難しました。例年実施している避難訓練では、校舎内から校舎外へ避難するだけで終了していましたが、今回の4校園合同避難訓練では、高学年の児童を中心にグラウンドに設置している災害備蓄庫から災害食などの備蓄物品を配付しました。また、事前に保護者に迎えを依頼し子供を引き渡したり、都合により迎えに来られない家庭の子供たちについては、町会役員の協力を得て自宅へ送り届けました。

 今回の取組は、多くの方々の協力を得て、たいへん意義のある取組となりました。実際に大災害が発生した際には、事前準備なしに4校園が円滑に連携して子供たちのかけがえのない命を守ることは非常に難しいと感じます。初めて取り組んでみたことで、明らかになった成果と課題を今後に生かし、継続して取り組んでいきたいと考えています。

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