山 本 勇 一(やまもと ゆういち)氏
(享年78歳)
本学名誉教授、元岩見沢校教授 山本 勇一 氏は、令和4年6月14日に逝去されました。
同氏は、昭和19年5月24日に北海道滝川市に生まれ、昭和42年3月北海道教育大学札幌分校を卒業、昭和44年3月東京藝術大学大学院美術研究科修士課程を修了されました。その後、昭和48年5月に北海道教育大学教育学部助手札幌分校に採用され、同分校講師、助教授を経て、平成2年4月教授に昇任されました。平成21年4月北海道教育大学の再編実施により岩見沢校に配置換えになり、平成22年3月定年により退職、同年4月に北海道教育大学名誉教授の称号を授与されました。
この間、同氏は36年の永きにわたり、美術講座で油彩画(西洋画)の領域を担当し、学部及び大学院の研究・教育に努め、小・中・高等学校教員はもとより大学教員や芸術家など国内外で活躍する優れた人材を多数育成し、社会に送り出しました。同氏のユーモアあふれる指導から美術の奥深さを学び、さらには人生における芸術活動の意義を学び取った多くの卒業生から深く敬愛されました。
また、油彩画の主な創作研究活動として「西洋画における東洋的日本的油彩画の研究」をテーマにし、国画会による国展では昭和43年に国画賞を受賞、北海道美術協会による道展では昭和47年に協会賞を受賞され、以後、これらの展覧会を中心に毎年継続的に大作を発表し、高い評価を得ました。道内の公共の美術館等での企画選抜展においても、多数の作品を出品し受賞を果たすなど、多くの研究成果を残されました。
本学の管理運営面にあっては、かつての札幌分校藻岩キャンパスでは学生委員会委員長として新学生寮建設に向けた寮規定の基盤を築き、あいの里キャンパスでは平成4年発足の大学院教育学研究科修士課程(札・岩)の先発6専修の設置に尽力されました。また、大学の再編に伴い配置換えとなった岩見沢校では芸術課程美術コースのコース長及び大学院講座代表を歴任し、その教育研究の充実と発展に大きく寄与されました。
ここに、個人を偲び謹んで哀悼の意を表します。