アメリカの農事暦では各月の満月に名前が付けられており、5月の満月をフラワームーン(Flower Moon)と呼んでいます。今年のフラワームーンは令和4年5月16日(月)に見られることから、釧路校天文部では顧問の松原尚志教授の支援を得て、およそ3年ぶりに天体観望会を開催しました。開催にあたっては、アルコール消毒液による手指の消毒、検温とマスクの着用を徹底するとともに、少人数での観望となるよう、研究B棟8階の天体観測室と釧路校中庭での観望の2グループの入れ替え制としました。
【以下、天体観測室での観望の様子】
最初のグループは18時45分に集合後、天体観測室のドーム内に入室しました。当日の釧路の天気は晴れでしたが、東の空には遠方に低く雲がたなびいており、釧路での月の出時刻の18時53分を過ぎても月の姿を見ることはできません。しばらく目をこらしていると、19時20分頃にようやく雲間からゆがんだ赤い月が顔を出しました(写真1)。雲間に見える月はゆっくりと昇っていき、色は黄色に変化しましたが、天体望遠鏡でのぞいた姿は大気の影響により、さながら川底の石のようです(写真2)。
その後、20時頃に天体観測室内のグループの入れ替えを行いました。この頃には月はより高くなり、色も白色に変わりました。天体望遠鏡でのぞいた月の形もまん丸となり、ゆらぎも小さくなっています(写真3)。
いずれのグループの学生も天体望遠鏡で月を観望したり、接眼レンズにスマートフォンのレンズを押し当てて撮影した写真を比べあったりしていました(写真 4〜6)。
その後、ドームを回転させてスリットから西側の釧路川河口方面の夜景を眺め、21時にフラワームーン観望会は終了しました。