畑 井 朝 子(はたい あさこ)氏
(享年83歳)
本学名誉教授、元函館校教授 畑井 朝子 氏は平成31年2月5日に逝去されました。
同氏は昭和10年5月27日青森県に生まれ、昭和30年4月お茶の水女子大学へ入学、昭和34年3月同大学を卒業後、同年4月から柴田女子高等学校教諭として勤務されました。その後、昭和39年4月から昭和45年3月まで青森県立青森西高等学校教諭、同年4月から昭和47年5月まで青森中央女子短期大学助教授を勤め、同年6月北海道教育大学教育学部函館分校助手に採用されました。昭和49年4月同大学講師函館分校に昇任、昭和53年10月同大学助教授教育学部函館分校に昇任、昭和59年10月同大学教授教育学部函館分校に昇任され、平成13年3月定年により退職されました。同年4月には、長年にわたる教育及び学術上の多大な功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
この間同氏は北海道教育大学教授として、食物学の研究・教育に努め、多くの研究業績をあげられました。特に豆の調理特性に関する研究に専心し、数多くの研究論文を発表し、その成果は「豆の辞典」、「食品加工総覧」、「調理学」等にもまとめられました。その他、アイヌの料理法研究、郷土料理や食生活教育に関する研究においても多数の著書・論文の執筆・編集に携わっており、各分野で多くの研究業績をあげました。さらに、優れた人材を多数育成し教育界に送り出すとともに本学管理運営にも積極的に参画し、本学の充実・発展に大きく貢献されました。
特に、平成6年4月から平成7年3月まで教室主任として大学院家政教育専修設置に尽力し、平成9年4月から平成10年3月まで教室主任、講座主任及び専修代表を務め、現在の家政教育講座の教育・研究体制を築きました。
以上のように、同人は多年にわたり学生の教育・指導に努め、優秀な人材を多数育成するとともに、大学の管理運営にも積極的に参画しその重責を果たす一方、研究者として着実な業績を上げ学術の振興に寄与し、本学及び教育界の発展に大きく寄与されました。
ここに、故人を偲び哀悼の意を表します。