名誉教授 上 條 雄 也(かみじょう ゆうや)氏
(享年98歳)
本学名誉教授、元旭川分校教授 上條 雄也 氏は平成30年6月30日に逝去されました。
同氏は大正8年12月11日に愛知県に生まれ、昭和14年3月愛知県第一師範学校本科第一部を卒業後、同年3月愛知県公立小学校訓導に任ぜられましたが、同年4月進学のため休職し、東京美術学校図画師範科に入学、昭和16年12月卒業後、北海道旭川師範学校教諭に任ぜられました。その後、兵役をはさみ昭和18年4月北海道第三師範学校教諭に任ぜられ、さらに、再度従軍の後、昭和21年4月北海道第三師範学校に勤務しました。昭和26年3月北海道学芸大学講師に配置換となり、昭和28年9月助教授に昇任、昭和43年19月教授に昇任し、昭和58年4月定年により退官されました。同年4月、長年にわたり教育・研究に努めた功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
この間、同氏は美術、特にデザインと絵画の分野において、永年にわたって円満な人格と高邁な見識をもって学生の教育指導に当たり、多くの優れた人材を育成するとともに、大学の管理・運営にも精励して多くの問題を解決し、広く教育界の充実・発展に大きく貢献されました。また、自らも鋭意研究に取り組み、従来のデザインの分野に、色彩学、構成等の美術理論を組み入れ、体系的授業形態と研究体制を確立させました。
また、北海道各地における教育研究会に指導者として参加し、教育現場において優れた教育者を多数育成し、教育界の充実・発展に寄与され、優れた作品により多くの人に深い感動を与えるとともに、多数の優れた美術家を育成し、地域文化の向上に努めました。
同氏の教育者・研究者としての業績並びに大学の運営に尽力した功績に対し、同氏は、昭和56年11月3日に旭川市文化奨励賞を受賞し、平成5年11月3日に勲三等瑞宝章を授与されました。
ここに、故人を偲び哀悼の意を表します。