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訃報

名誉教授 岡 﨑 由 夫 氏
(享年91才)

 本学名誉教授、元釧路分校教授岡﨑 由夫 氏は、平成27年8月21日に逝去されました。
 同氏は、大正13年4月20日北海道釧路郡釧路村に生まれ、昭和20年3月盛岡工業専門学校を修了、昭和23年3月東北大学理学部を卒業し、同年4月東北大学理学部副手、昭和24年3月北海道立釧路高等学校教諭として勤務後、昭和25年5月北海道学芸大学講師に採用となり、昭和28年2月助教授、昭和39年4月教授に昇任し、昭和63年3月31日停年により退職されました。同年4月には、長年にわたる教育・研究及び学術上の功績に対し北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
 また、昭和63年4月から平成7年3月まで釧路公立大学経済学部教授として勤務されました。
 この間、同氏は、40年間の永きにわたり教職にあり教育界に大いなる貢献をされるとともに、研究者として学術の発展に不動の足跡を遺し、加えて地域社会の文化・産業の発展に大きく寄与されました。
 研究業績としては石炭地質学や泥炭をはじめとする第四紀学の研究手段に、当時先進的であった花粉化石分析の手法を導入したことが挙げられます。また、釧路周辺地域の詳細な地質調査、地形学的検討により、層序区分を明確にして釧路の地質を明らかにしたほか、道東地域に分布する多数の遺跡調査に地形学、火山灰年代学、花粉化石分析学を用いて遺跡年代の推定、古気候の解明などを行い、地学の観点から考古学の分野にも貢献されました。
 地域社会への貢献も極めて大きく、釧路市の様々な委員を歴任し、昭和50年にはその功績が認められ、釧路市文化賞を受賞されました。さらに、昭和62年の釧路湿原の国立公園指定にあたっては、学術研究面の資料として同人の研究成果が活用され、国立公園指定に大きく貢献されました。
 これらの功績により、平成14年4月29日には勲三等瑞宝章を受章されました。また、平成27年8月21日付けで正四位に叙されました。
 ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。

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