名誉教授 舟 越 芳 男(ふなこし よしお)
(享年96歳)
本学名誉教授元函館分校教授 舟越芳男氏は、平成26年3月11日に逝去されました。
同氏は、大正6年9月7日北海道釧路市に生まれ、昭和18年3月北海道函館師範学校専攻科を修了、昭和25年3月東北大学法文学部を卒業されました。
昭和10年3月には阿寒郡舌辛尋常高等小学校代用教員、同訓導として勤務、兵役をはさみ、釧路郡別保尋常高等小学校、別保国民学校、仙台市立七郷中学校、北海道室蘭栄高等学校に勤務した後、昭和27年4月北海道学芸大学函館分校助手、同講師、同助教授を経て、昭和43年4月北海道教育大学教授函館分校に昇任し、昭和56年3月停年により退職されました。同年4月には同氏の永年にわたる教育・研究及び学術上の功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
この間、同氏は永年にわたって国語学や国語科教育の教育・研究に努め、特に新制大学草創期において国語科教育の研究体制の整備充実に尽力され、その後の国語科教室の基礎を築き、幾多の優れた人材を多数育成し、学会、教育会に送り出されました。
また、同氏は国語学、国語科教育の担当教官として、研究と実践の調和を図ることに努め、幅広い業績を残されました。中でも、「渡島・檜山地区小学校児童の国語読解能力と問題点」(本学紀要第一部C17巻2号)について、各方面の実態調査などを取り入れ発表した論文はその特色を遺憾なく示すものでした。
管理運営に関しては、北海道教育大学函館分校主事、同附属図書館函館分館長、同代議員、同評議員等を歴任され、北海道教育大学及び附属図書館の管理運営に積極的に参画し、その職責を果たされました。
以上のように、同氏は本学の発展と国語科教育の向上のために長年にわたって大きく貢献され、これらの功績により、平成5年11月3日には勲3等瑞宝章を受章されております。
ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。
名誉教授 伊 藤 千 秋(いとう ちあき)
(享年91歳)
本学名誉教授元札幌分校教授 伊藤千秋氏は、平成26年6月1日に逝去されました。
同氏は、大正11年9月11日北海道札幌市に生まれ、昭和25年3月北海道大学法文学部英文科を卒業され、同年同月北海道学芸大学北海道第一師範学校講師に任ぜられました。その後、昭和26年3月北海道学芸大学助手札幌分校講師、同助教授を経て、昭和49年10月北海道教育大学教授札幌分校に昇任し、昭和61年3月停年により退職されました。同年4月には、長年にわたる教育・研究及び学術上の功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
また、昭和61年4月から北海道武蔵女子短期大学教授、平成4年4月から平成5年3月まで同短期大学英文学科長として私立大学の管理運営にも尽力されました。
同氏は、専門領域である19世紀末から20世紀にかけてのアメリカ文学の研究成果を教育の場においてよどみなく講じられ、学生に文学的知見を与えるとともに、人生及び学問への開眼の役目を果たされました。
また、英語検定1級部門の審査員のほか、全日本中学生英語弁論大会北海道予選審査委員長、札幌・ポートランド姉妹都市提携記念英語弁論大会の審査委員等も務められました。
さらに、札幌分校において学生委員長、カリキュラム委員長をはじめ各種委員会委員を担当され、その時々の問題解決のために力を尽くされました。
以上のように、同氏は本学の発展と広く英語教育の向上のために長年にわたって大きく貢献され、これらの功績により、平成11年4月29日には勲3等瑞宝章を受章されております。
ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。
名誉教授 奈 良 盛(なら さかり)
(享年90歳)
本学名誉教授元函館分校教授 奈良 盛氏は、平成26年6月17日に逝去されました。
同氏は、大正13年1月18日北海道空知郡砂川町に生まれ、昭和19年9月北海道帝国大学予科理類を修了し、昭和22年9月同理学部理学科を卒業されました。昭和22年10月から北海道食料研究所の事務嘱託として勤務の後、昭和24年8月北海道学芸大学釧路分校助手、同講師、同助教授を経て、昭和37年10月北海道学芸大学教授函館分校(昭和41年4月名称変更により北海道教育大学教授函館分校となった。)に昇任し、昭和62年3月31日停年により退職されました。同年4月には、長年にわたる教育・研究及び学術上の功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
同氏は、特に柔魚の生物化学的研究に従事し、生物化学に関する優れた論文を多数発表し、昭和37年3月には理学博士の学位が授与されました。また、昭和38年9月から2年間、ハワイ大学において従事した「アミンの酸化酵素」の研究は学会から高く評価され、化学研究及び教育に発展的影響を与えました。
また、同氏は、化学担当教官として化学教室の体制の整備充実に尽力され、学生の指導教授に鋭意努めるかたわら、道南地区の小・中学校における化学科教育の問題点について実態調査及び指導を行い、化学教育界の発展にも寄与されました。
管理運営に関しては、函館校学生委員会委員長として学生の指導に当たられたほか、函館分校入学試験実施部副部長として労を尽くされました。また、北海道教育大学代議員、同評議員、北海道教育大学附属函館小学校長を歴任され、その職責を果たされました。
以上のように、同氏は本学の発展と化学教育の向上のために長年にわたって大きく貢献され、これらの功績により、平成13年4月29日には勲3等瑞宝章を受章されております。
ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。
名誉教授 寺 中 哲 二(てらなか てつじ)
(享年80歳)
本学名誉教元函館校教授 寺中哲二氏は、平成26年3月9日に逝去されました。
同氏は、昭和8年5月16日北海道函館市に生まれ、昭和31年3月北海道学芸大学函館分校一類を卒業され、函館市立中央中学校教諭、北海道函館北高等学校教諭として勤務後、昭和49年10月北海道教育大学講師教育学部函館分校助教授を経て、昭和59年10月北海道教育大学教授教育学部函館分校に昇任し、平成11年3月停年により退職されました。同年4月には、同氏の永年にわたる教育・研究及び学術上の功績に対し、北海道教育大学名誉教授の称号が授与されました。
同氏は、器楽の指導をはじめ初等・中等教科研究科目、音楽科教育法、合奏などの授業科目を担当し、実践研究に基づいた教育により学生指導にあたるとともに、音楽教室主任として同教室の運営・教育研究体制の充実に努められました。
また、吹奏楽部の創設及び発展に尽力し、昭和53年から平成7年にかけて、北海道地区の代表として全日本吹奏楽コンクールに15回出場し、北海道における吹奏楽の振興と教育に多大なる貢献をされました。これらの功績が認められ、各種吹奏楽連盟、日本吹奏楽指導者協会などから表彰され、平成9年11月には、函館市文化賞を受賞されました。
さらに、同氏は北海道教育大学附属養護学校長として同校の管理運営にあたったほか、昭和61年3月には、ビデオ・ライブラリー・システムの設置を実現するなど特殊教育の充実・発展に寄与するとともに、函館校学生委員会委員長、入学試験委員会副委員長としてその責務を果たされました。
以上のように、同氏は本学及び教育界の発展に貢献され、これらの功績により、平成26年3月9日には瑞宝小綬章を受章されております。
ここに、故人を偲んで哀悼の意を表します。